戦死して二度死ぬということ
2006年 08月 16日
硫黄島 玉砕戦 ~生還者 61年目の証言~
NHKスペシャルでこの放送を見ました
今では自衛隊の監理下で一般人が足を踏み入れることはまずできない硫黄島
決して玉砕などではなかった
今回、その硫黄島の闘いの生存者や元米兵だった生存者の話から真実がいくつか語られた
島全体にある洞窟を利用して作られた地下要塞に篭り、最後まで降伏しなかった日本兵はガスによって燻し出されたり、それでも出てこないと、洞窟内に水を送られた
その水には水だけでなくガソリンも混じっており、それが手榴弾に引火して上半身の皮が焼け剥け落ちた兵士もいたという
そこまでされても降伏しない、というより降伏するなと教育されていた日本兵は、最後爆弾によって生き埋めにされた
苦しくて洞窟の外に出ると即座に銃撃される
その死体がいくつも重なる
その死体に隠れるようにして潜んで生き延びた人もいた
その死体を戦車が踏み潰していく
死体になってもなお、殺されねばならないのか
と生存した老人は泣いていた
泥水を飲み焼けた炭を食べて飢えをしのいで生をつなぎ
生き残った彼らが、今重い口を開き始めたのだ
戦争はどちらか一方だけが悪いのではないと思う
現実にこの戦争を体験し、今現在も生きている人がいる
そのことが、戦争を体験していない私はあまりにも漠然としていて実感が沸かない
けれどこのような苦しみは二度と繰り返してはならないと強く感じた
今秋、日本でも公開される予定のクリント・イーストウッド監督の映画
この硫黄島の映画は、米国側と日本側の立場にそれぞれ立った形で2本製作された
美化されずに真実を描いたものであることを信じたい
by sakichan3936
| 2006-08-16 17:28
| びーママのつれづれ